中絶を同意書なしで行う場合

中絶を同意書なしで行う場合の主な例は、

  • 配偶者が失踪/死亡してしまった
  • 強姦やレイプなどの理由で妊娠した
という2つのケースです。


これは母体保護法の14条で定義されており、条文では


[第一項]
次の各号の一に該当する者に対して、
本人及び配偶者の同意を得て、人工妊娠中絶を行うことができる。
(中略)
暴行若しくは脅迫によつて又は抵抗若しくは
拒絶することができない間に姦淫されて妊娠したもの


[第二項]
前項の同意は、配偶者が知れないとき若しくは
その意思を表示することができないとき又は
妊娠後に配偶者がなくなつたときには本人の同意だけで足りる。


という記述から、明らかです。


また、条文を色々な解釈をすることで、他にも

  • 配偶者が海外にいて、同意書のやりとりや立ち会いが不可能
  • 短期間で複数を相手にセックスを行い、配偶者が誰か分からない
  • 配偶者や本人が全く記憶が無く、知らぬ間に妊娠させられていた
などの特殊な状況に関しても、
同意書なしで中絶手術ができる、
という解釈をすることができます。


また、本来同意書が必要な状況においても、
同意書に書く必要のある対象者(配偶者、未成年の場合は両親)
を偽装する事例は、言葉が悪いですが、後を絶ちません。

親にバレたくない、彼氏にバレたくない、という中で
中絶をする際に、妊婦が友人等に協力してもらった結果、
それが後で発覚してトラブルになる可能性があります。


特にトラブルに発展し易いケースは、既婚者の奥様が
不倫相手との子供を妊娠し、夫に黙って中絶をする際に
同意書を代筆し、実質的に夫との同意書なしで手術をした場合です。

この場合、私文書偽造という刑罰対象にはなりますが、
訴訟の金銭・精神・時間的コストを考えると割に合わないので
実際に訴えられて裁判が行われた事例はほとんど皆無です。

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