中絶と母体保護法について

母体保護法とは、中絶や不妊手術を含めた事項について、
母親の生命管理・保護を目的とした法律です。

中絶におけるこの法律の主なポイントは、

  • 都道府県の医師会が指定する指定医師にのみ手術が許可されている事
  • 中絶は、経済的理由で母親の健康を著しく損なう場合と、
    (要約すると、経済的理由によって、生活が立ち行かなくなる場合)
    暴行や脅迫による淫行が原因で妊娠した場合に許可されている事
の2つです。


元々は優生保護法という法律で運用されていましたが、
戦後の米国の指導、宗教団体や女性団体からの反対運動により、
度重なる内容の改正が繰り返されて、1996年に現在の法律となりました。

「経済的理由」という点はどうとでも理由がつけられるので、
実質的には、妊娠してから胎児が成長していない初期段階では
本人と配偶者の同意で自由に中絶ができてしまう世の中になっています。


他に、中絶をする上で覚えておくと良い条文の内容は

・本人及び配偶者の同意については、
配偶者が分からない時・意志を表示出来る状態にない時、
または配偶者が亡くなった時は、本人の同意だけで良い
(母体保護法第14条 第二項)

→例えば、襲われて臨まない形で妊娠をした場合や
複数人を相手にして妊娠してしまった場合、相手が分からない、
失踪したという場合は、本人の意志のみで中絶ができます。

ただ、同意が無い場合の手術は、法律上は堕胎罪である一方で、
立件・訴訟に至った判例がほとんど見当たらないことから、
「同意の確認」そのものが曖昧である可能性が高いです。


また、母体保護法に関しては色々な意見がありますが、
子供が親の都合上必要でないから中絶することが
簡単にできる世の中になっています。

その結果、

  • 宿った命に対する道徳心やモラルの低下
  • 出生人工の低下(毎年数十万人の胎児が中絶で命を絶っています)
といったことが懸念され、各種団体から
中絶や母体保護法に対する反対運動の原因とされてきました。


戦後に母体保護法の土台となる優生保護法の法律を進めた背景には、
米国がこういった社会への影響を狙い、日本社会の弱体化や
モラルの低下を狙っていたのではないかという見方もあります。

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