吸引法による中絶とは

吸引法による中絶とは、初期中絶の方法で用いられる方法で、
吸引器具を用いて、子宮に筒状の器具やチューブを接続し、
その管に対して陰圧をかけて、胎児を子宮から吸い出す中絶法です。

主に妊娠から11週以内の初期中絶手術で用いられ、
同じ時期の手術方法である掻爬(そうは)法とよく比較されます。


吸引法による中絶のメリット・デメリット

吸引法のメリットは、

  • 手術時間が短いので体への負担や痛みが少ない
  • 子宮内部が手術中に傷を負う可能性が少ない事
  • 術者の手術の経験値や熟練度に左右され辛い


吸引法のデメリットは、

  • 器具の洗浄を十分に行わないと感染症の可能性がある
  • 胎児が十分に成長していると、吸引が難しい/手術が出来ない
という点が、主なポイントになります。

また、子宮内外傷の危険性や感染症の危険性は、
物理的に考えると上記のように可能性として存在する一方で、

実際は、一般的な外科手術と比べると手術自体が
そこまで難しいものではなく、手術方法の違いによる
後遺症・感染症のリスクの差は、ほとんどありません。


掻爬法と吸引法の役割の違い

吸引法が用いられるのは、
日本国内では中絶手術全体の1割に留まっており、
残りの9割は、掻爬法によって行われています。

欧米では逆に、大半の手術は
吸引法であり、掻爬法は吸引法や中絶薬が
使えない場合に限って行っているようです。


吸引法は元々、日本に比べて中絶の合法化が
数十年遅れた欧米諸国が、経験や技術の少ない
医療体制でも中絶手術に対応できる環境を
整えるために生まれたとされています。

元々日本では戦前から中絶手術が行われており、
数多くの医師が掻爬法の手術を経験して
腕を磨き、これまで技術を継承してきたことから、
現在でも大半の指定医は、掻爬法で手術を行っています。


その為、国内の手術で吸引法を用いるのは、
胎児の形が特殊な場合など、吸引法の方が
都合が良い場合に用いられるケースが多いです。

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